1.英語の習い事にはどんなものがある?
英語の習い事といっても、いくつかの方法があります。それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なり、「どの学習方法を選べばいいのかわからない」と悩む親御さんも多いのではないでしょうか。ここでは、英語の習い事の種類とその概要について説明します。
子ども向けの英語学習法として、通信教育があります。教室などには通わずに、自宅に届く英語の教材やCD、DVDなどがセットになったものを使って学習を進めるのが特徴です。通信教育には、自宅で子どものペースに合わせて学べるというメリットがある反面、「聞く」「読む」などのインプットが中心となり、受け身になりやすいというデメリットがあります。
たしかに、脳の発達が盛んな小さい時期から英語のシャワーを聞かせるだけでも、学習効果は期待できるでしょう。しかし、単に「CDを聞くだけ」「DVDを見るだけ」という一方通行の学習になってしまうと、子どもは退屈になり、興味を失ってしまう可能性があります。通信教材を使ってより学習効果を高めたいなら、たとえば子どもが英語を口にした際にリアクションをしてあげるなど、できるだけ「双方向」の学習となるように親のサポートが必要不可欠です。
英語の習い事といえば、英会話スクールを真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。子ども向けの英会話スクールは数多く存在し、0歳児から通えるところもあります。英会話スクールのメリットは、英語を単なる暗記科目として学ぶのではなく、楽しみながら生き生きとした学習体験ができることです。たとえば、講師と英語の歌を一緒に歌ったり、ダンスを踊ったり、ゲームをしたりしながら楽しく学ぶことができます。机に向かって黙々と勉強する方法とは違い、コミュニケーションを中心とした双方向の指導内容がほとんどなので、子どもは興味を深めながら英語に触れることができるでしょう。
また、ネイティブの講師から直接学べる機会が多いのも、英会話スクールに通うメリットのひとつです。子どもは、耳で聞いた発音をそのままインプットします。このとき、ネイティブ講師の発音と、大人になってから英語を勉強した日本人講師の発音と、どちらを耳にするのが子どもにとって理想的なのかはいうまでもないでしょう。ネイティブ講師による「生の英語」に触れることで、英語を正しく聞き取れるようになるだけでなく、きれいな発音で喋れるようになるのです。
なお、英会話スクールを選ぶときは、「フォニックスを採用しているかどうか」を基準にするのがポイントです。フォニックスとは、アメリカやイギリスなど英語圏の子どもたちが英語を学ぶときの学習法のこと。英語のつづり(スペル)と発音との間にある関係性をルール化して学ぶことができ、英語を読み書きする際のベースになります。なお、フォニックスを使って学習をすれば、読み書きだけでなく、「聞く・話す」も含めて総合的に英語力を向上させることが可能です。
英語塾では、学習塾の一環として英語を教えます。「国語や算数と同じように英語を勉強する」とイメージすると、理解しやすいかもしれません。英語塾では、プリントや教材を使い、アルファベットの書き方、単語、文法などを学習します。英語塾のメリットは、学校の授業の先取りができるという点です。2020年度より、小学校では3年生から英語の授業が始まりました。さらに、5年生になると「教科」として成績がつけられることから、英語塾のメリットは大きいといえるでしょう。また、英検®などにも対応している英語塾も数多く存在します。
とはいえ、文法中心の学習になりがちなのは、英語塾のデメリットかもしれません。それに加えて、日本人講師が教えるケースが多く、子どもの耳が英語に慣れにくいという点もあります。学校での筆記テストの成績をアップさせるには役立つかもしれませんが、英語を使ったコミュニケーション能力向上にはあまり期待できないでしょう。
2.子どもに英語の習い事をさせると良い理由
「英語は大人になってからでもマスターできる」と考えている人がいるかもしれません。たしかに、英会話スクールやオンラインレッスンなど大人向けの学習ツールは数多く存在するため、英語を学べる機会はいくらでもあるでしょう。しかし、子どもの間に学習しないと得られないメリットもたくさんあるのです。ここからは、子どもに英語の習い事をさせるさまざまなメリットを紹介します。
英語の習い事をさせると、子どもはきれいに発音できるようになります。英語をきれいに発音するには、前提として正しく発音を聞き分けられる能力がなければいけません。実は、英語の発音を正しく聞き分けることができる力(英語耳)は、ある程度成長した後になってから育てるのは至難の業なのです。反対に、幼い頃から英語に触れておけば、容易に英語耳を鍛えることができます。なぜこのような違いが表れるのかというと、脳の成長に理由があります。言語の習得には、脳の「臨界期」という吸収力の高い時期が大きく関係しているのです。
臨界期とは、聴覚や視覚など外部の刺激により、脳内における神経回路の生成・組み換えが盛んに行われる時期のことです。言語分野での臨界期は9歳ぐらいまでとされていて、この期間にたくさんの英語に触れると、子どもはネイティブの発音を簡単に理解することができるといわれています。一方で、この臨界期を過ぎてしまうと、これまで馴染んできた言語(日本人の場合は日本語)以外の発音を聞き分けることが難しくなるとされています。たとえば、多くの日本人は、英語の「L」と「R」の違いを聞き分けられません。しかし、幼い頃の臨界期に英語を学べば簡単に聞き分けることができ、大きくなってから学習を始めるよりも習得が容易になるのです。
多くの日本人は、英語を聞いたとき、頭の中で日本語に変換しようとします。そして、返事をする際には、日本語から英語に訳してから発する人がほとんどです。しかし、これでは速い会話スピードにはついていくことができず、内容を正しく理解したり円滑にコミュニケーションをとったりすることは難しくなるでしょう。そこで役立つスキルが「英語脳」です。英語脳とは、英語を日本語に変換することなく、英語のまま理解できる能力のこと。子どもの頃に英語学習を始めると、この英語脳を鍛えやすいのです。英語脳が身につけば、頭の中でいったん日本語に訳す作業が必要ないため、スムーズに英語を理解し、話すことができます。
特に、ビジネスの現場では、矢継ぎ早に英語が飛び交います。もし聞き逃したり聞き間違いがあったりした場合には、大きなトラブルにつながるかもしれません。大人になってから英語脳を身につけようとしても、なかなか上手くはいかないでしょう。幼いうちから英語学習を始めておけば、英語脳を身につけられる可能性が高くなるのです。
子どもの頃から英会話スクールなどで英語を学ぶと、ネイティブの講師と触れ合う時間が増えます。ネイティブ講師から教われば、彼らのジェスチャーや習慣から、異文化を学ぶことができるでしょう。早い時期から異文化に触れる機会を増やすことで、多様性を受け入れ、寛容な見方ができるようになります。
日本において国際化が進みつつあるとはいっても、多くの人にとって外国人と触れ合うことはまだまだ少ないのが実状でしょう。日本人ばかりと交流していると、日本人としての常識や習慣が当たり前になり、異文化を素直に受け入れることが難しくなってしまいます。今後日本ではさらなる国際化が進み、外国人と接したり一緒に仕事をしたりする機会が増える可能性があることを考えると、異文化交流ができるのは子どもの将来にとって非常に有益です。
臨界期に英語を学習すると、抵抗を感じることなく英語を話したり聞いたりすることができます。先ほどお伝えしたとおり、臨界期における子どもの脳は、大人とは比較にならないほど驚異的なスピードで成長します。この期間に英語を学習すると、子どもは日本語を覚えるのと同じように英語を吸収するのです。そして、英語脳や英語耳が形成されれば、母国語と変わらないレベルで英語を理解できるようになるため、まったく抵抗を感じることはないでしょう。
大人になってから英語を学ぶと、どうしても発音や表現などに違和感を覚えてしまいます。そして、その違和感を受け入れられず、英語に対して苦手意識を持つ人が少なくありません。英語に対して苦手意識を持つ前に、自然に英語を受け入れられるようになるのも、子どものうちから習い事をさせる大きなメリットのひとつです。
先述したとおり、2020年度より小学3年生から英語の授業が導入されています。子どもに英語の習い事をさせるべきか悩んでいる親御さんの中には、小学校から始まる英語教育に子どもがついていけるか不安を感じているという人もいるでしょう。
英語の習い事をしていれば、学校での授業にも抵抗がなくなり、自信を持って臨めます。さらに、2021年度からは中学校で、2022年度からは高校で「オールイングリッシュ」の授業が開始されます。オールイングリッシュとはその名のとおり、授業のすべてを英語で行うということです。子どものうちから本物の英語に数多く触れさせておけば、中学校から始まるオールイングリッシュの授業でも大きなアドバンテージになるでしょう。
3.英語の習い事はいつ始めたらいい?
では、いつ子どもに英語の習い事を始めさせるのがいいのでしょうか。おすすめは、年度の変わり目です。多くの家庭では、幼稚園や小学校に上がるタイミングや、学校で英語の授業が始まるタイミングで英語の習い事を開始しています。おもちゃメーカーのバンダイが、未就学児(3~6歳)と小学1~6年生までの子どもを持つ親に対して行った「お子様の英語学習に関する意識調査」(2017年)によると、英語を学び始めたタイミングとしてもっとも多かったのが「小学1年生(18.7%)」という結果でした。次いで多かった回答が「小学5年生」で13.9%、3位が「3歳」の11.5%です。このアンケート結果でも、幼稚園または小学校に通い始めるタイミングで英語の習い事を開始している家庭が多いことがわかります。
年度の区切りにとらわれずに、子どもが英語に興味を持ち始めたときも、習い事を始める絶好のタイミングです。子どもに英語の習い事をさせるかどうかを検討しているという人は、子どもの興味が英語に向くように、さりげなく英語のDVDやCDを見せたり聞かせたりするといいかもしれません。
4.子どもの年齢別!英語の効果的な学習法
ここからは、子どもの年齢別に、効果的な英語の学習法について紹介します。
3歳までは自宅で、英語を学べるおもちゃやCD、DVDなどを使うといいでしょう。この時期の子どもは聴覚がとても優れているため、ネイティブ英語の音声や歌などを繰り返し聞かせるのがおすすめです。このとき、冒頭でもお伝えしたとおり、あまり一方通行の学習にならないように注意しましょう。適度に親がリアクションを取ってあげるなど「双方向性」を意識することで、子どもは英語に対する興味を強く持ち続けることができます。なお、この年齢は日本語を学習するうえでも重要な時期なので、あまり英語に偏りすぎない工夫も必要です。
3歳ぐらいからは、英語の習い事を始めるいいタイミングです。英会話スクールなどといった習い事の場所が、家で学んできた英語をアウトプットする絶好の場になるからです。英語の塗り絵やダンス、歌などを取り入れ、楽しみながら学べるようにするといいでしょう。また、この年齢は個性が出てくる頃なので、子どもの好みに合ったテーマの教材を使うとさらに効果が高くなります。たとえば、電車が好きな子どもなら電車が登場する教材を、スポーツに興味があるならスポーツを題材にした教材を使うといった具合です。
小学校に通い始める6歳以降では、日常会話の学習を始めましょう。この頃から友人とのコミュニケーションが盛んになって仲間意識が芽生えてくるので、友だちと英語のゲームを楽しみながら学ぶこともできます。特に、低学年のときは聴覚が敏感なだけでなく、学習意欲も高い時期のため、英語を効果的に学習させるチャンスです。英会話スクールで友だちができたり、ネイティブ講師と触れ合う機会が増えたりすれば、子どもにとっていい刺激になることでしょう。
さらに、英語を学ぶ目的に合わせて習い事を選ぶようにするのも重要なポイントです。親御さんによっては「本格的に英語を喋れるようになってほしい」と考える人もいれば、「受験に備えて学校の成績をアップさせたい」という人もいるでしょう。また、親の考えだけでなく、子どもが何をしたいのかを考慮してあげることも大切です。本来の目的とは違った習い事をさせてもあまり意味はありませんので、慎重に検討するようにしてください。
5.英語の習い事ならWinBeがおすすめ!
英語の習い事なら、子ども向け英会話教室のWinBeがおすすめです。WinBeにはフォニックスコース・英会話コース・Fun Kids Englishコースがあり、子どもの年齢や習熟度に合わせて選ぶことができます。WinBeには、ネイティブ講師と日本人講師の両方が在籍していて、それぞれの良さを活かした「ダブルの体制」で、子どもの英語学習をサポートしてくれます。大人数で行う学校の授業とは異なり、少人数のクラス編成なので、講師とコミュニケーションを十分にとれるだけでなく、固定担任制で丁寧な指導を受けられるのも魅力です。
子どものうちから英語の習い事をさせることで、日本語を介さず英語のまま理解できる「英語脳」を養えるだけでなく、小学校での英語の授業にも抵抗感なく臨むことができます。これから加速度的に国際化が進むと予想される日本社会において、幼い頃から英語学習をするメリットは大きいといえるでしょう。英語の習い事なら、WinBeがおすすめです。無料体験レッスンもあるので、検討中の方は問い合わせてみてはいかがでしょうか。
執筆者:子ども英語・英会話教室WinBe コラム編集部